アポキル錠が効かない?副作用やオクラシチニブマレイン酸塩の成分特徴
犬のアトピーやアレルギー性皮膚炎の新薬としてアポキル錠が発売され話題となっています。
非ステロイドで最新の有能お薬の為、飼い主様やワンちゃんに需要が高く、人気が高まっているお薬の1つと言えます。
目次
アポキル錠が効かない犬もいるの?
アポキル錠は通常のお薬と異なり、継続をして効果が期待できるお薬です。
効かないと感じられる場合には飲み方を間違っているケースが多いようです。
正しい飲み方としては、1回につきアポキル1錠を1日2回、これを14日間まず継続することが重要です。
その後は、1日1回に回数を減らし、状態が回復するかをよく観察することが必要です。
効かない場合の理由としては、初めの2週間と、その後で錠剤の数が変わるため、正しい使用方法ができていないケースがあげられます。
正しい飲み方を続けていても効かないと感じる場合は、皮膚炎の原因がアトピーやアレルギーではない可能性を疑いましょう。
皮膚炎の原因がアトピー以外の場合
1.細菌性の毛包炎の場合
犬の皮膚に赤いブツブツが出来ている場合、
毛包炎(ニキビダニ)による炎症の可能性が高いです。
ニキビダニは通常のノミダニ駆除薬では
駆除のできない厄介なダニの一種ですが
下記の「ブラベクト錠」であれば駆除が可能です。
2.マラセチアの場合
耳の中から発酵臭の様なすっぱい、独特の匂いがする場合や、耳垢が黒褐色、もしくは褐色の場合、マラセチアの可能性が高いです。
点耳薬ならエアソティック点耳薬、全身に使う薬用シャンプーならマラセブなどで対処が可能です。
アポキル錠の副作用は?
まだ新しいお薬ということもあり、
大きな副作用は上げられていません。
軽微な副作用として、嘔吐や下痢が上げられますが、
これはどのお薬であっても起きる症状と言えます。
犬の体が薬に慣れていないため、
拒否反応を起こし、戻してしまうケース。
これらは2回目以降から徐々に改善される事もあります。
従来のステロイドを含んだお薬に比べると
圧倒的に犬への負担は少なく、
代謝時間が短い点や他の薬との併用の
安全性も高いとされています。
犬のアトピーはなぜ起こるのか?
犬のアトピー性皮膚炎は、皮膚の乾燥と皮膚を守るバリアー機能が正常に機能しなくなることで起こるといわれています。犬の体や生物の体には大量の水分を含んでいますが、これらの水分は通常は皮膚のバリアー機能により保持される仕組みとなっています。
アトピーが起きる状態の時は、このバリアー機能が異常となっておるため、水分の保持ができず蒸発をしてしまうと考えられています。その結果、乾燥や皮膚の炎症を起こすのと同時に、防御機能も低下してしまうため、様々な雑菌や感染にも影響を受けやすくなってしまうのです。
アポキル錠の有効成分オクラシチニブ
アポキル錠の有効成分オクラシチニブは、痒みを引き起こすサイトカイン(細胞間の情報を伝達する物質です)であるインターロイキン31(IL—31)の放出を効果的に抑制し、痒みや炎症に素早く効果を発揮します。つまり、痒みを伝えるメッセンジャーの動きを抑えてしまえば痒みや炎症反応が起こることもなくなり、そのことでペットが苦痛を感じることもなくなるということです。
今まで、痒みを抑えるために選択されていたのはプレドニゾロン錠でした。ですがプレドニゾロン錠には副作用の問題があり、飼い主さんの中にはこの薬の使用を躊躇う人もいたようです。アポキル錠は痒みに対して投与後4時間以内に効果を発現し、プレドニゾロン錠に匹敵する即効性と有効性が示されています。
また、アポキル錠投与14日以内に、86%の症例で犬アトピー性皮膚炎による痒みの半減が認められていることも確認されています。2015年にアップデートされた「犬アトピー性皮膚炎の治療ガイドライン」においてもその効果は認められており、「推奨度A」で、治療薬として推奨されています。
アポキル錠は犬アトピー性皮膚炎のみならず、ノミアレルギー性皮膚炎・食物アレルギー・疥癬などのアレルギー性皮膚炎に対応しており、種々のアレルゲンに有効であることも確認されています。
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